「健康管理のために食の知識を身につけたい」
「大切な家族のためにどんなメニューを作ればよいか知りたい」
「食に関わる職場で働きたい」
健康意識の高まりから「食」に関する資格を取りたい人は年々増加しています。しかし、どの資格をとるのが最適か分からない方も多いのではないでしょうか。今回は、食に関連するおすすめの資格をご紹介すると共に、資格をとるメリットや自分に合った資格の選び方についても解説します。ぜひ最後までご覧ください。
食事関連の資格の選び方
食事に関する資格といっても、学ぶ内容や資格を活かせる場は多岐にわたります。だからこそ、ご自身にあった資格を取って専門性を高めることは重要!そこで、おすすめな選び方を3つご紹介します。
学習・通学スタイルで選ぶ
一般的には、食事関連の資格を取るためには、通学講座、通信講座、独学のどれかで学んだ後に、課題提出または試験に合格することで資格を取得できます。
初心者でも挑戦しやすいのは、通信講座タイプです。自分の好きな時間に学べて、かつ添削などで間違った箇所にフィードバックが受けられるため、独学よりも知識の定着が早くなりますよ。

食事についての知識がほとんどない初心者の方が資格を取得するには、通信講座の受講で、必要な知識を学んで資格取得するのがおすすめですよ。
仕事・私生活で役立つかで選ぶ
食事の知識をどこに活かしたいかで学ぶ資格を選ぶのも選択肢の一つ。例えば、家族の健康に役立つ献立を考えたい、家計を家事から支えたい、家族に食事マナーを教えたいなど、私生活で活用したいなら、勉強期間が短くて済む資格を選ぶのがおすすめです。わざわざ難しい資格を取得する必要はありません。

一方、資格を活かして食品業界で働きたい、栄養指導や料理教育の分野でのキャリアをきづきたい方は、国家資格など認知度・信頼性が高い資格を選ぶとよいでしょう。
難易度で選ぶ
食の知識がほとんどない方、忙しいスケジュールの中でもスキルを向上させたい方は、難易度が低い資格に挑戦するのがおすすめ。難易度が低い資格でも、新しい知識やスキルを習得するプロセスは自己成長につながります。自信をつけ、学習意欲を高めるきっかけとなりますよ。
一方、知識がある程度ついている方、食について深く学びたいという強い意志がある方は、時間はかかりますが難易度が高い資格へ挑戦するのが良いでしょう。
食事関連の資格のメリット
食事に関する資格をとることで、以下のメリットが得られます。
- 就職に役立つ
- 収入アップが目指せる
- 献立のレパートリーが増える
- 正しい食事マナーが身に付く
- 自分・家族の健康の悩みが軽減する
- 食事の楽しみが広がる
食事に関する資格をとることは未経験から食に関わる仕事につきたい方や、知識をつけて年収アップを目指したい方にもおすすめです。
また私生活では、家族の健康にも食の面から支援ができたり、日々の献立を賢く立てることができるようになります。また食材の知識も増えることで食事の楽しみが広がるなど、うれしいメリットがたくさんあります。
国家資格でおすすめの食事関連の資格
国家資格とは、国の法律や規制に基づいて政府や国の機関が認定する資格。高い認知性と社会的信頼性があり、専門分野での証明として非常に価値があります。
食事に関わる資格で国家資格は主に次の3つの資格があります。
- 栄養士
- 管理栄養士
- 調理師
資格名 | 栄養士 | 管理栄養士 | 調理師 |
主な学習・試験内容 | 栄養学、給食管理や食品加工学 | 生化学、社会・環境と健康、基礎栄養学、臨床栄養学 | 公衆衛生学、食品学など |
資格取得方法 | 栄養士養成施設で学び卒業すること。(資格試験なし) | ・4年制の管理栄養士養成施設卒業 ・栄養士として1〜3年実務以上の実務経験 | ・調理師学校卒業 ・飲食店で2年以上調理経験 |
認定機関 | 都道府県知事 | 厚生労働省 | 厚生労働省 |
費用(税込) | 100〜300万円 | 240〜600万円 | 100〜300万円 |
取得難易度 | ⭐︎4 | ⭐︎5 | ⭐︎4 |
学習期間 | 2〜4年 | 4〜5年 | 1〜2年 |
栄養士
栄養士は、都道府県知事の免許を受けた国家資格です。栄養学はもちろん、給食管理や食品加工学などが学べます。
栄養学に基づいて、企業、福祉施設、保育園・幼稚園、学校などの集団給食で給食メニュー作成、調理、栄養管理を行うのが主な仕事。また、食品メーカーや病院などで、健康な人を対象に食生活のアドバイスが求められる場所などでもできます。栄養と健康に興味がある方、給食業務に携わりたい方におすすめです。
管理栄養士
管理栄養士は、厚生労働大臣の免許を受けた国家資格。食事と健康に関する高度な専門知識を持ち、栄養指導や給食管理などで活躍できます。
臨床栄養学も習得して、健康な人に加えて病気の方も栄養指導ができる、栄養士の上位資格といえます。

保健所や、病院、福祉施設や学校など、管理栄養士の資格が必須の条件の職場も多く、就職にも役立ちます。
栄養や健康に高い関心がある方、医療や保健関連の職業につきたい方、教育現場で栄養学を教えたい方、食品業界でキャリアを作りたい方におすすめです。
調理師
調理師は、食品の適切な調理法や栄養面、衛生面などの知識を持ち、安全な料理を作ることができる「調理のプロ」として、給食施設や飲食店などで調理業務を行うための資格。

調理師免許がなくても調理業務は行えますが、調理師は社会的にも信頼されているため、学校や病院、福祉施設、ホテルの厨房など、飲食業界で多岐にわたって活躍できます。食の職場でキャリアアップしたい、飲食店を将来開きたい方におすすめです。
国家資格を取得するときの注意点
今回紹介した3つの国家資格は、独学では取得できません。専門学校や専門の養成カリキュラムがある大学に通ったり、実務経験を数年積む必要があり、資格取得へのハードルは高いです。
また調理実習などもあるため、夜間通学や通信制がなく、日中に時間の融通が効く方しか学習が難しいのが現実。国家資格は「免許を活かして働きたい!」という明確な目標がある方におすすめです。
民間資格でおすすめの食事関連の資格
民間資格は、民間団体、業界団体、教育機関などが独自に設定し発行する資格で、国からの法的な認可は受けていません。民間資格は、自己啓発やキャリアアップを目的として取得される方が多いですよ。
食事に関わるおすすめの民間資格
- 食生活アドバイザー
- 食育実践プランナー
- スポーツ栄養プランナー
- 作りおき料理コーディネーター
- 発酵食品ソムリエ
- 野菜ソムリエ
- フードコーディネーター
資格名 | 食生活アドバイザー | 食育実践プランナー | スポーツ栄養プランナー | 作りおき料理コーディネーター | 発酵食品ソムリエ | 野菜ソムリエ | フードコーディネーター |
主な学習・試験内容 | 食文化から栄養学や食品学、衛生管理、「賢い食材の選び方」や、「食にまつわる経済や社会の仕組み」 | 食育、食事のマナー、食材の目利き方法 | スポーツをする体と栄養の基礎知識、食事メニュープランニング | 下ごしらえの基本、衛生管理、日持ちのコツ、冷蔵・冷凍の保存方法、簡単アレンジ術 | 発酵の仕組みや微生物学、発酵食品の歴史、製法、健康効果など | ベジフルコミュニケーション、ベジフルサイエンス | 食文化、デザイン・アート、食に関わる経済 |
資格取得方法 | 誰でも受験可能 | 受講期間内にすべての添削課題を提出し、検定試験で基準点をクリアした方 | 受講期間内にすべての添削課題を提出し、検定試験で基準点をクリアした方 | 受講期間内にすべての添削課題を提出し、検定試験で基準点をクリアした方 | 受講期間内にすべての添削課題を提出し、検定試験で基準点をクリアした方 | 指定の養成講習を受講した方 | 中学校卒業以上の方 |
認定機関 | 一般社団法人FLAネットワーク協会 | 一般社団法人日本味育協会 | Office LAC-U | 一般社団法人FLAネットワーク協会 | NPO法人 発酵文化推進機構 | 日本野菜ソムリエ協会 | 日本フードコーディネーター協会 |
費用(税込) | 39,000円 | 39,000円 | 38,000円 | 34,000円 | 34,000円 | 148,000円 | 33,000円 |
取得難易度 | ⭐︎2 | ⭐︎1 | ⭐︎2 | ⭐︎1 | ⭐︎2 | ⭐︎3 | ⭐︎3 |
学習期間 | 4ヶ月 | 6〜12ヶ月 | 4〜8ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 1ヶ月半〜1年 | 6ヶ月〜3年 |
食生活アドバイザー
食生活アドバイザーは食生活全般の知識を幅広く学習したい方におすすめの資格。食生活全般のスペシャリストとして食にまつわる法律や衛生管理、流通の仕組みなど、食に関する業界で必要となる知識を一通り学習できます。
飲食店などで働く際に食生活アドバイザー取得を推奨されることもあり、食の現場で活用できます。食に関する時事問題が出題されることもあるので、専門知識のアップデートにもピッタリ。
食の正しい知識を身につけてお客様にアドバイスをしたい方、食に関わる仕事で働いている方、介護や医療のシーンで活用したい方などにおすすめです。
食育実践プランナー
食育実践プランナーは、主に家庭での実践を目指した「正しく役立つ食の知識」を幅広く伝えるスペシャリスト。健やかな暮らしを送るために「食育」についての知識を幅広く学べます。食事作りや食材の選び方など、日々の生活に直結した食育知識が身につきます。
妊娠中に勉強して、子どもの食育に活かす方も多くいました。家庭で食事の知識を活用したい方におすすめです。
スポーツ栄養プランナー
スポーツ栄養プランナーは、「スポーツ栄養」の正しい知識を身につけ、ご自身やサポートしたい方のトレーニング内容に合わせた最適な栄養サポートを行う資格です。
栄養素や体の仕組みなどの基礎知識の他に、トレーニング競技ごと、また成長が著しい小学生から高校生までのジュニア期の栄養サポートが学べ、家族の健康で強い体作りのサポートができますよ。
ダイエットをサポートする立場の方も取得されています!
アスリート、スポーツ愛好家の方、スポーツに打ち込む子どもを持つご家族、部活動のマネージャー・指導者の方などにおすすめです。
作りおき料理コーディネーター
作りおき料理コーディネーターは、調理のコツや保存方法、衛生管理、献立の立て方など「作りおき」の知識と実践方法など幅広い知識が得られる資格。食事準備の時短・効率化はもちろん、節約、健康管理にも役立ちます。
習ったその日から活用できるレシピ集を始め、ライフスタイルに合わせた作りおきができるのも魅力のひとつ。
料理好きな方にも、自分の料理にもっと自信をつけたいと申し込みされる方も!
毎日料理を作る時間がとれないワーキングマザーや、留守中のご家族の食事が気になる方、離れて暮らすご家族がいる方におすすめです。
発酵食品ソムリエ
発酵食品ソムリエは、発酵食品の正しい知識をもつスペシャリスト。味噌や、醤油、漬物など日本で古くから活用される発酵食品について、おいしさの秘密や摂取することのメリット、健康的な食生活を送るための実践的なスキルも身につきます。

発酵食品ソムリエとして日本の発酵食品を国内外に広める活動や、発酵レストラン・発酵カフェの開業など、さまざまな将来へつながっていくと考えられます。発酵食品を通して健康的な生活を送りたい方、発酵食品を美容に活かしたい方、家庭でも発酵食品を作りたい方におすすめです。
野菜ソムリエ
野菜ソムリエは、野菜・果物に関する知識や技術を高め、野菜の魅力を広めるための資格。野菜・果物の栄養、保存方法、調理法、料理の提供方法など幅広い知識を学び、野菜をより多くの人々に楽しんでもらい、健康的な食生活をサポートする役割を担っています。

野菜ソムリエ資格を取得すると、教室やセミナーの講師としても活躍の場が広がります。食の業界で活躍したい方におすすめです。
フードコーディネーター
人気資格の1つであるフードコーディネーターは、食にまつわる開発や演出、飲食店・料理教室の運営などについて多角的に学べる資格です。
フードコーディネーターの仕事は、メニュー開発から飲食店のプロデュース、料理教室の運営まで多岐にわたります。フードコーディネーターの資格を取得すれば、食品メーカーや飲食店の商品開発・レシピの開発に携わったり、写真撮影に関わる調理・スタイリングを手がけたりと、仕事の幅を広げていけますよ。
SNSで料理を発信したい方、食品業界でマネジメントしたい方におすすめです。
まとめ
数ある食事に関わる資格の中から厳選して10つの資格をご紹介しました。食の資格は、ご自身のスキルアップや就職にも大いに役立ちます。さらに勉強することで身に付いた知識は、人生を豊かにしたり、食費の見直しもできて家計の助けになりますよ。
今回ご紹介した資格の中には、無料で資料請求ができるものもありますので、気になった資格はぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。